受注はExcel、進捗はホワイトボード、納期は社長の頭の中。中小の製造現場でよく伺う話です。今回は、こうした「情報がばらばら」という問題に、私たちがAIで自作した生産管理アプリで取り組んだ実例をご紹介します。
こんな悩みはありませんか?
- 受注はExcel、進捗はホワイトボード、納期は社長の頭の中
- 「あの案件は今どの工程?」と聞かれても、すぐに答えられない
- 図面の最新版がどれか分からず、旧版で加工してしまう
- 転記ミスによる納期遅れや、材料の発注漏れ
- 結局、ベテランや社長にしか全体が分からない(=属人化)
受注から生産・納期までの情報がばらばらだと、人が増えるほど混乱します。かといって市販の生産管理パッケージは「高い」「うちの流れに合わない」「現場が使ってくれない」。導入したものの使われない、という話も珍しくありません。
AIで「自社に合う生産管理アプリ」を作りました
そこで私たちは、受注生産型の製造業向けに、受注(親品番)と子部品・図面をまとめて管理できる生産管理アプリを、生成AIを使って自作しました。実際に動く標準品として用意しています。
主な機能は次のとおりです。
- ダッシュボード:担当者ごとに「自分の案件」をひと目で確認
- ガントチャート:遅延・納期間近・完了を色とアイコンでひと目で把握。案件ごとに詳細へ掘り下げ可能
- 作業指示書PDFの自動生成(いちばんの見どころ):子部品ごとに、作業指示書(A4縦)+図面ページ(A4横)を1つのPDFにまとめて出力。旧リビジョンの図面もすべて付きます
- QRで進捗報告:現場はQRコードを読み取り、写真+コメントで進捗を投稿。3タップで完結
- フリーワード検索:「ボルト」「○○商事」などで親案件と子部品を横断検索
- 客先向け進捗PDF:取引先に送る進捗報告書もワンクリックで作成
▼ 親品番(受注案件)の一覧。ステータス・納期・金額・子部品の進捗がひと目で分かります

▼ ガントチャート。全案件の進捗を、遅延・納期間近・完了の色分けで把握できます

▼ いちばんの見どころ「作業指示書PDF」。子部品ごとに、指示書と図面(QR付き)を1つのPDFに自動生成します

技術的には、Python+SQLiteといったシンプルで扱いやすい構成にして、余計な部品を増やしていません。「あとから自分たちで手を入れやすくする」ための設計です。
そして作り方ですが、専任のエンジニアは雇っていません。AIと相談しながら、小さく作って試すことを10回ほど繰り返して完成させました。
実は今、「専門家でなくても作れる」時代です
ここがいちばんお伝えしたいところです。

数年前まで、こうした仕組みは数百万円のパッケージか、専門業者への開発依頼が当たり前でした。しかし今は、AIが「作り方」を教えてくれるため、現場をいちばん分かっている人(社長・後継者・若手)自身が、自社に合ったアプリを作れるようになりました。
しかも、市販パッケージの弱点である「現場に合わない」「使われない」という問題も、自作であれば最初から避けられます。現場を巻き込んで作れば、「自分たちのアプリ」として根づきます。
「うちのような町工場には無理だ」と思われるかもしれません。しかし、最初の一歩は本当に小さくて大丈夫です。
「うちの受注管理も変えたい」と思ったら
「まずは話を聞いてみたい」というご相談でも構いません。お気軽にご連絡ください。

当社では、次のような形でお手伝いしています。
- 業務アプリ・システム開発:上のような生産管理アプリを、一緒に作って自社仕様に育てます
- 生成AI活用・研修:「何から始めればよいか」という段階から、自社の業務をAIで改善できる状態まで、経営者・担当者に1対1で伴走します
この生産管理アプリの実物デモもお見せできます。まずは60分の無料相談で、「自社の受注管理はどこから変えられるか」に向けて、現状と課題を一緒に整理してみませんか。
筆者:山田 真史(株式会社つむぎデジタルパートナーズ 代表取締役)。元・自動車メーカーの生産技術/機械メーカーの調達バイヤー。製造現場と大手調達の両方を知る立場から、中小企業の業務改善・AI活用を支援しています。